涙
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                                夫は引き出しにしまってあった一通の手紙を取り出した。
畳の上に腰を下ろし、それの封を開いた。
差し出し人は、一年前に、癌で亡くなった妻からである。
「親愛なるパパへ。この手紙を書いているってことは、私はもう長く生きられないってことだね。まあ、それはいいとして、パパにね。最後の最後にどうしても手紙で伝えたいことがあったの。
まず、はじめにごめんなさい。パパと死ぬまでおしどり夫婦でいようねって話していたけど、その約束は果たせそうにありません。パパはまだ若いから、再婚しても、まあ、よくはないけど、幸せならその選択もありとします。
あと、これだけはどうしても伝えておきたかったの。ありがとう。本当にありがとう。なんか、単純な言葉になっちゃったけど、これが一番言いたかった。わざわざ、手紙じゃなくていいだけどね」
「馬鹿野郎・・・」
夫は鼻をすすり、背中で泣きました。
    畳の上に腰を下ろし、それの封を開いた。
差し出し人は、一年前に、癌で亡くなった妻からである。
「親愛なるパパへ。この手紙を書いているってことは、私はもう長く生きられないってことだね。まあ、それはいいとして、パパにね。最後の最後にどうしても手紙で伝えたいことがあったの。
まず、はじめにごめんなさい。パパと死ぬまでおしどり夫婦でいようねって話していたけど、その約束は果たせそうにありません。パパはまだ若いから、再婚しても、まあ、よくはないけど、幸せならその選択もありとします。
あと、これだけはどうしても伝えておきたかったの。ありがとう。本当にありがとう。なんか、単純な言葉になっちゃったけど、これが一番言いたかった。わざわざ、手紙じゃなくていいだけどね」
「馬鹿野郎・・・」
夫は鼻をすすり、背中で泣きました。
        その他
      
      公開:19/01/06 22:35      
    
 
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