ヘヴィメタ一家

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「タカシィィィッッッ!ケイコォォォッッゥ!夕食の時間だあぁぁぁっ!」

今日も台所から母の声が聞こえてくる。
一緒にドラム音が響くところ、どうやら父は食卓に着いているようだ。
僕はギターのチューニングを整え部屋を出る。
先に妹のケイコが食卓に到着したようだ。腹の底から響くようなベースの音が聞こえてくる。僕も急いで食卓に向かう。

「タカシィッ!お前が最後だぁっ!罰としてデザートは抜きぃ!」

母が僕に言い渡した。
その重低音ボイスに僕はギターをかき鳴らすことで哀愁を醸し出した。今日のデザートは僕の大好きなプリンだったのに…
この悲しさ!今すぐ皆に届け!
僕のかき鳴らすギターに妹のベースが重なる。
父のドラムが激しさを増す。
母が即興で歌い出す!

ふぅ…気が済んだ。食事にするとしよう。
僕は常々不思議に思う。毎日こんなにハードで汗もかいているのに、何でうちの家族は皆ヘヴィメタボなんだろう…
公開:19/01/08 18:46

幸運な野良猫

元・パンスト和尚。2019年7月9日。試しに名前変更。
元・魔法動物フィジカルパンダ。2020年3月21日。話の流れで名前変更。
元・どんぐり三等兵。2021年2月22日。猫の日にちなんで名前変更。

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