ポッチャリマネキン

そのレストランの前に体型がポッチャリなマネキンがあった。胸には進入禁止のマークが付いていた。
そこへポッチャリな女が店を訪れた。
ブブー！
ポッチャリマネキンから電気コードのようなドレスコードがシュッと飛び出し女の足元を掬った。
女はドレスコードに引っかかってコケて転がった。
「悔しけりゃ痩せてから来な！」
ポッチャリマネキンはそう吐き捨てた。
「悔しい〜っ！いつか見返してやるわ！覚えてらっしゃい！」
このマネキンの前に来ると、センサーが反応する仕掛け。この店に相応しい客以外は入店できないのだ。

数日後、あの女がリベンジにやって来た。ずいぶん痩せているようだ。
「さあ見て１０キロのダイエットに成功したのよ！通してちょうだい！」
ブブー！
「なんでよ！」
「確かに体型はセーフ。でも顔の面積がアウト」
マネキンは女に破壊された。
女は店から多額な弁償代を請求され、財布が痩せてスリムになった。