履くサイ
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日本代表の選考会を兼ねたマラソン大会前日。特注で頼んでいた物がようやく届き俺はいそいそと箱を開けた。サイで作った靴だ。
サイの革だけでなく、サイの筋肉や脳細胞まで縫い付けてある。
これをひとたび履くと猪突猛進でサイのように俊足になるのだ。
本番当日、俺は快調なスタートを切り先頭を独走した。
誰も俺についてこれない。何せ俺はサイと同じ脚力なのだから。
ところが商店街に差し掛かると、突如足が動かなくなった。
必死にもがくが全く足が進まない。
突如何かを見定めたかのようにコースを外れて走り出した。
観客が呆然と見つめる中、俺はそのまま八百屋に足から突っ込み大会そっちのけで白菜を貪るように食べ続けたのだった。
サイの革だけでなく、サイの筋肉や脳細胞まで縫い付けてある。
これをひとたび履くと猪突猛進でサイのように俊足になるのだ。
本番当日、俺は快調なスタートを切り先頭を独走した。
誰も俺についてこれない。何せ俺はサイと同じ脚力なのだから。
ところが商店街に差し掛かると、突如足が動かなくなった。
必死にもがくが全く足が進まない。
突如何かを見定めたかのようにコースを外れて走り出した。
観客が呆然と見つめる中、俺はそのまま八百屋に足から突っ込み大会そっちのけで白菜を貪るように食べ続けたのだった。
SF
公開:19/01/08 01:14
普段は四コマ漫画を描いたり、イラストを描いて遊んでいます。
ショートショートは中学生の時に筒井康隆先生に出会って衝撃を受けて、星新一先生、藤子F不二雄先生と手を伸ばして読み漁り自分なりに執筆をしていました。
よろしくお願いします❣️
ショートショートの漫画も執筆しています。
漫画ブログ
http://takahaya4.hatenablog.com
Instagram
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