裸の王子様

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父は悪い職人に騙され、ありもしない「心が綺麗な者にしか見えない服」を買わされた。それを着て外に出たものだから国中の笑い者になった。
僕は落ち込む父にその服を譲ってくれと頼んだ。父は好きにしろと言った。
後日、僕はその服を着てパーティに出た。皆、王子の僕が裸で出てきたものだから驚いている。
「皆、今日は胸襟を開いて話そうじゃないか」
僕の言葉に会場は静まり返る。
「おや?この恰好が気になるのかい?これは『国が平和だと透明に見える服』でね。皆にはどう見える」
僕の言葉に皆が「裸に見えます!」と答えた。
「これも父のおかげさ!裸で出歩いても安全が保障される!平和に乾杯だ!」
僕の言葉がじわじわと広がる。
「王様が裸で外に出たのは国が平和であることを示すものだったのか」と話す者も出てきた。
これで父のメンツは保たれた。そして僕の肉体美に惚れた女性達が言い寄ってくる。
どうだい?物は使い様なんだよ。
公開:19/01/04 18:14

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