泊まる皇帝ペンギン

彼女もいないので元旦から1人でいたら、突如泊めて欲しいとシルクハットにステッキのペンギンが訪ねてきた。
お礼は勿論するいうので彼女をくれと頼むと街に行く事に。可愛いので一緒に歩くと女の子が駆け寄ってくる。しかし緊張してチャンスは掴めず。諦めて休憩する。
人間の俺より達観した面持ちでペンギンに励まされた。偉人の名言とかで例えられる。実は動物園内の学者で時たまこうやって抜け出して知見を広める為に歩き回っているらしい。
ふと横断歩道で困っていた老人を助けていると、騒動を聞きつけた動物園職員が迎えに来た。
慣れてるみたいでお互い淡々としている。
帰り際、実は人間と会話が出来たのは俺が初めてだと言い出した。俺の良い所は困っている人に優しいと指摘され借りは必ず返すよと笑いながら脇に抱えられていくペンギン。
後日約束通り良い娘が見つかったと一緒に現れた。
美的感覚は流石にペンギンだった。