子どもじゃないけどそんなに大人じゃないの
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朝起きると妹の分だけ朝食が用意されている。
「あんたあの子の朝ごはん食べたでしょ。なにしてんのよ。」
いや、食べてないし。でも言うのも面倒くさい。母はもう病気の妹のことだけしか頭になくて、私のことは妹の生活を邪魔するやつくらいにしか思ってない。
「ああ、あったわ。」
とテーブルの上の朝食に気づく。さっきまで私のせいにしていたことなんてまるでお構いなし。最悪の目覚めだ。
私はきっとこの先病気の妹よりもたくさんの選択肢があって上手くいけば広い世界を見られるのかもしれない。
それでも、この家の中で私をちゃんと見ていてくれる人は誰もいないんだろうなぁ。子どもじゃないし、寂しくもないし、別にいいんだけど。
パンを胃にねじ込みチャリを漕ぐ。気を抜いたら空虚になってしまいそうなこの気持ちを無かったことにしたくて強く、強く、ペダルを踏む。
「あんたあの子の朝ごはん食べたでしょ。なにしてんのよ。」
いや、食べてないし。でも言うのも面倒くさい。母はもう病気の妹のことだけしか頭になくて、私のことは妹の生活を邪魔するやつくらいにしか思ってない。
「ああ、あったわ。」
とテーブルの上の朝食に気づく。さっきまで私のせいにしていたことなんてまるでお構いなし。最悪の目覚めだ。
私はきっとこの先病気の妹よりもたくさんの選択肢があって上手くいけば広い世界を見られるのかもしれない。
それでも、この家の中で私をちゃんと見ていてくれる人は誰もいないんだろうなぁ。子どもじゃないし、寂しくもないし、別にいいんだけど。
パンを胃にねじ込みチャリを漕ぐ。気を抜いたら空虚になってしまいそうなこの気持ちを無かったことにしたくて強く、強く、ペダルを踏む。
その他
公開:19/01/03 23:27
本を読むのが好きで、いつか自分もこんなふうに自由に文章が書けたらいいのになぁと思って始めました。本を読むと今まで上手く説明できなかった感情を言葉にしてくれてスッキリすることがあります。いつか私もそんな風に人の繊細な感情を文字に起こせるようになりたいです。未熟な文章ですが目を通していただけると嬉しいです。
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