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仕事を失い、家族を失い、おまけに借金だらけ。もうどうしようもなくなった俺の前に、魔女と名乗る婆さんが現れた。
「あんたの運を並び替えてやるよ」
「どういう事だ?」
「運がいい日もあれば悪い日もある。残りの人生の中で運がいい日だけを先取りするのさ。そしたらしばらくの間、あんたは幸運に恵まれ続ける」
「それはいいな。いや待て。そうなると運のいい日を使い果たしたらどうなるんだ?」
「そりゃ、悪い日がずーっと死ぬまで続くだろうさ」
「それは勘弁だな」
「じゃあ逆にするかい?最初は最悪の日が続くけど、それを越えれば最高の日が続く」
「それがいい。俺は好きな物は後から食べる主義なんだ。今が最悪だから、これ以上悪くなる事はねぇよ。その後に最高の一日が待ってるってんなら何が起きても我慢するぜ」
「あいよ」
そう言うと婆さんは影のように消えてしまった。
今のは夢か? 本当だとすると今の俺は最悪の運でぐはっ!
「あんたの運を並び替えてやるよ」
「どういう事だ?」
「運がいい日もあれば悪い日もある。残りの人生の中で運がいい日だけを先取りするのさ。そしたらしばらくの間、あんたは幸運に恵まれ続ける」
「それはいいな。いや待て。そうなると運のいい日を使い果たしたらどうなるんだ?」
「そりゃ、悪い日がずーっと死ぬまで続くだろうさ」
「それは勘弁だな」
「じゃあ逆にするかい?最初は最悪の日が続くけど、それを越えれば最高の日が続く」
「それがいい。俺は好きな物は後から食べる主義なんだ。今が最悪だから、これ以上悪くなる事はねぇよ。その後に最高の一日が待ってるってんなら何が起きても我慢するぜ」
「あいよ」
そう言うと婆さんは影のように消えてしまった。
今のは夢か? 本当だとすると今の俺は最悪の運でぐはっ!
ファンタジー
公開:19/01/03 17:25
月の音色リスナーです。
ようやく300作に到達しました。ここまで続けられたのは、田丸先生と、大原さやかさんと、ここで出会えた皆さんのおかげです。月の文学館は通算24回採用。これからも楽しいお話を作っていきます。皆さんよろしくお願いします。
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