家族の証ビーム

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 家族の証って、なんだろう。
 俺の目の前には、泣きじゃくる彼女。隣には、俺の姉ちゃん。どうすれば、この場で姉ちゃんが俺の姉だと証明できるのか。
 姉ちゃんは父ちゃん似、俺は母ちゃん似。顔は全然似ていない。しかも姉ちゃんは遠くに嫁いだから、名字も違うし住所も違う。もはやDNA鑑定しかないのでは。
 途方に暮れる俺を見かねて、姉ちゃんが口を開く。
「弟よ。今こそ、家族の証を見せるとき」
「家族の証?」
「後藤家ビーム」
「後藤家ビーム!?」
 なんだそれは。聞いたことないぞ。
 おろおろしている俺の右手を、姉ちゃんが掴んで空に向ける。
「せーの!」

 ──ごっとぅぅぅん。

 出た。
 彼女はと見れば、目を輝かせている。
「後藤くんと結婚すれば、私もできるようになりますか?」
「勿論!」
 そうだった。彼女も姉ちゃんも、特撮番組が好きだった。
 父ちゃん母ちゃん、新しい家族が増えそうです。
ファンタジー
公開:18/12/31 14:12

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