大事なもの
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電車を降りるとき。
「あ」
スマホが電車とホームの隙間に落ちていった。
「どうしよう…」
途方に暮れていると、隙間から手が現れた。
『落としましたよ』
その手にはスマホが握られていた。
「あ、ありがとうございます」
『いえいえ、お構い無く』
ーー特急電車の通過待ちです
「何をされてるんですか?」
『つい先日、ここで大事なものを落としまして。ただ、暗いし、小さいから見つからなくて…』
「もし、よかったら私のスマホ、灯りに使いますか?」
『いいんですか? ありがとうございます!』
ーー間もなく発車します
「あ、あのそろそろ、スマホ返して…」
『あ…見つけた! 電車の車輪に挟まってる! だから見つか…』
ーー発車します
電車は走りだした。
線路は真っ赤な血で染まり、男性の右腕らしきものが転がっていた。その手はキラリと光る指輪らしき物を摘まんでいた。
「スマホは…?」
「あ」
スマホが電車とホームの隙間に落ちていった。
「どうしよう…」
途方に暮れていると、隙間から手が現れた。
『落としましたよ』
その手にはスマホが握られていた。
「あ、ありがとうございます」
『いえいえ、お構い無く』
ーー特急電車の通過待ちです
「何をされてるんですか?」
『つい先日、ここで大事なものを落としまして。ただ、暗いし、小さいから見つからなくて…』
「もし、よかったら私のスマホ、灯りに使いますか?」
『いいんですか? ありがとうございます!』
ーー間もなく発車します
「あ、あのそろそろ、スマホ返して…」
『あ…見つけた! 電車の車輪に挟まってる! だから見つか…』
ーー発車します
電車は走りだした。
線路は真っ赤な血で染まり、男性の右腕らしきものが転がっていた。その手はキラリと光る指輪らしき物を摘まんでいた。
「スマホは…?」
ホラー
公開:18/12/28 20:21
更新:18/12/29 06:01
更新:18/12/29 06:01
マイペースに書いてきます。
感想いただけると嬉しいです。
100 サクラ
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