魔法の言葉
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「孫の中で、お前が一番可愛い」
おじいちゃんは私に会う度必ずそう言う。
幼い頃から人見知りで、自分に自信がなかった私の魔法の言葉。
親戚が集まった時でさえ、その言葉を堂々と言うおじいちゃんは格好良くて、優しくて、一番の理解者だった。
私が二十歳の時におじいちゃんは亡くなり、十年以上経っても心に大きな穴が開いたままだ。
おじいちゃんが眠っているお墓へ初めて娘を連れて行くと普段はよく泣く娘も、ご機嫌で笑っている。
おじいちゃんもひ孫に会えて喜んでいるのかな。
不思議と淋しさも和らぎ、穴が塞いだ気がした。
帰りの電車で、娘はうーうーと嬉しそうに声を出している。抱っこ紐に視線を向けると、娘の胸ポケットからおじいちゃんが顔を覗かせ
「お前が一番可愛い」
そう言って微笑んだ。
車内のアナウンスが最寄りの駅に着くことを知らせる。
娘とおじいちゃんに手を添え、ホームに降りた私はまっすぐ前を向いて歩き出す。
おじいちゃんは私に会う度必ずそう言う。
幼い頃から人見知りで、自分に自信がなかった私の魔法の言葉。
親戚が集まった時でさえ、その言葉を堂々と言うおじいちゃんは格好良くて、優しくて、一番の理解者だった。
私が二十歳の時におじいちゃんは亡くなり、十年以上経っても心に大きな穴が開いたままだ。
おじいちゃんが眠っているお墓へ初めて娘を連れて行くと普段はよく泣く娘も、ご機嫌で笑っている。
おじいちゃんもひ孫に会えて喜んでいるのかな。
不思議と淋しさも和らぎ、穴が塞いだ気がした。
帰りの電車で、娘はうーうーと嬉しそうに声を出している。抱っこ紐に視線を向けると、娘の胸ポケットからおじいちゃんが顔を覗かせ
「お前が一番可愛い」
そう言って微笑んだ。
車内のアナウンスが最寄りの駅に着くことを知らせる。
娘とおじいちゃんに手を添え、ホームに降りた私はまっすぐ前を向いて歩き出す。
その他
公開:18/12/25 21:52
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