「G-OKAN」

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真っ暗闇の中、僕の五感は研ぎ澄まされていた。
 
視覚。
何も見えないはずなのに、何となく見覚えのあるシルエットが見える。
これは瓢箪か? いや、樽か?

聴覚。
バリボリ、バリボリと何かを噛み砕く音が聴こえる。
煎餅だろうか? いや、とんでもないモノを齧っているのかもしれない。

嗅覚。
お世辞にも良いニオイとは言えない香水のニオイが鼻につく。
シャネルだろうか? いや、この臭さは異常だ。

味覚。
口の中はカラカラだ。ほんのり苦味がする。
歯を磨きたい。

触覚。
目の前に何かがいる事を確信した俺は、おそるおそる手を伸ばす。
ムニュ、と何かに触れた。その瞬間、僕の全身に悪寒が走った。

うっすらと辺りが明るくなった。
目の前に、こちらをギロリと睨んでいる……。

「どこ触ってんの!」

触りたくて触ったわけではない。
しかし「G、だな」と思った自身を呪いたい。
僕が好きなのは、ぺ……。
ミステリー・推理
公開:18/12/24 00:20
undoodnu祭 その影が追いたい

壬生乃サル

まったり。

2022年…3本
2021年…12本
2020年…63本
2019年…219本
2018年…320本 (5/13~)

壬生乃サル(MiBU NO SARU)
Twitter(@saru_of_32)

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