目に見えない殺人鬼

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ここ数日、連続してこの町で殺人事件があったらしい。
外から聞こえた賑やかな声もパタリと止み、逆に寂しさを感じる朝もこれが初めてではなかった。


「すっかり静かになったよね。不謹慎かもしれないけどさ、君のピアノの音が聞こえやすくなって僕は嬉しいな」
「ふふ、そうね。私も貴方が楽しんでくれて嬉しいわ」


少しの沈黙の後、家のチャイムが鳴らされた。ドアの向こうの人物は僕が呼んだのだが、それを悟られてはならない。


「続きは君が戻ってきてから、それでいいよね?」


静かで穏やかな時間を幸福だと思う貴方のためなら、どんな手段を使ってでもその空間を作ってみせる。君はそう思ったんだね?
時には夜中に騒ぐ少年たちを、時には外で遊ぶ子供たちをその手で殺めて来たのだろう。
目が見えない僕でも、服についた血の匂いならわかるんだよ。


冷え切り静まり返った冬の町に、彼女の唾を飲み込む音が大きく聞こえた。
ミステリー・推理
公開:18/12/23 20:50

べね( 千葉 )

私の作品を読んで頂きありがとうございます。

趣味でショートショートを書いています。
だいたい即席で書いているので、手直しする事が多々あります。
多忙のため更新頻度はとても低いです、ごめんなさい。
星新一さんや田丸雅智さん、堀真潮さんの作品に影響を受け、現実感のある非現実的な作品を書くのが好きです。
最後の1文字までお楽しみください。

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