クリスマスが嫌い

花屋を営んでいる私はクリスマスが嫌いだ。
皆、２４日まではポインセチアやクレストと言ったクリスマス商品を欲しがるのに、２５日になると途端に門松を始めとした正月商品を欲しがる。
急なレイアウトの変更にはいつも苦労する。夫と一緒に過ごすことも出来ない。
まあ、夫もクリスマスは泊まり込みで仕事だから家にいないんだけどね。
だからかな、２６日の朝は好きだ。朝起きると夫が私の枕元にクリスマスプレゼントを置いてる。
「毎年、最後にプレゼントを渡すのは君と決めているんだ」
そう言って私の枕元に指輪と婚姻届を置いていた数年前。今でもあの時のことを思い出すと顔がにやけてしまう。
私の夫はサンタクロースだ。
年が明け、時間が出来ると私達はゆっくり過ごす。
夫宛に届いた子供達からの大量のありがとうの手紙。それを読むのが何よりの楽しみだ。
私達も随分と歳を取った。これからも二人一緒に長い時を過ごして行きたい。