帰ると大路のネバーエンディング

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「いけない、時間」
「30分超過です」
「帰っていいかな?カウンター、無人だけど」
「担当の大路、サボり魔で。多分もう来ます」
「美人君、常連だもんね。道理で貴方の事、すぐ同じ学部って教えてくれた」
「同じ学部!?済みません、気付かなくて。でも、何で八島さん、俺の事?」

「……美人君て、鈍い」
「はぁ……済みません」

「ねぇ、眼鏡外して。あと、背筋伸ばせば?」
「外すと見え難くて。プラス、少々問題が……」
――― ―!!
「ちょっと美人君、大丈夫!?」
「……っっ、という、事情で……」

「コンタクト。クリスマス、買いに行こう」
「え、いやそんな、八島さんにご迷惑は……」
「いいから、予定空けといて」
「元々空いてますが。でも、」
「…から……ね、………ぁ…」
「……すょ。…ぃっ、……」



ゴーール!!
カウンター下、俺は脳内で叫んだ。
まったく世話の焼ける。でも、今日は気分上々♪
青春
公開:18/12/24 16:04
図書室のおとぎ話⑪ 一応、完。 二人の結末は、まだまだ遠い

創樹( 富山 )

創樹(もとき)と申します。
前職は花屋。現在は葬祭系の生花事業部に勤務の傍ら、物書き(もどき)をしております。
小石 創樹(こいわ もとき)名にて、AmazonでKindle書籍を出版中。ご興味をお持ちの方、よろしければ覗いてやって下さい。
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ベリーショートショートマガジン『ベリショーズ』
Light・Vol.6~Vol.12執筆参加
他、note/monogatary/小説家になろう など投稿サイトに出没。

【直近の受賞歴】
第一回小鳥書房文学賞入賞。2022年6月アンソロジー出版
愛媛新聞超ショートショートコンテスト2022 特別賞受賞

いつも本当にありがとうございます!

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