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この舗道のレンガが緩む原因究明も、今夜で最後になるはずだ。該当する区画には、喫茶店、シュラスコの店、家系ラーメン店、高級食パン店があり、これまでの調査データから、震源はパン屋である可能性が高い。
そこは工場直送のパンの販売所で、今、三人の女の子が窮屈に並んでいるのが見える。ここの食パンは高級なので、彼女たちの時給ではとうてい買うことはできないし、僕の定期貯金額をもってしても、二斤は買えないだろう。棚にはパンの入った袋が残っている。あと三十分で廃棄処分だ。
時間になった。看板のネオンが消え、扉とカーテンが閉まる。僕は、舗道に腹ばいになり、床とカーテンの隙間から店内を監視する。女の子たちがパンを床に敷き詰めて、裸足で踏み均し始めた。始めは三拍子、次第に八分の六拍子が加わる。その振動が舗道に伝わり、レンガがが浮き始める。
女の子たちの笑い声をBGMに、僕はその固有振動数の算出を開始する。
そこは工場直送のパンの販売所で、今、三人の女の子が窮屈に並んでいるのが見える。ここの食パンは高級なので、彼女たちの時給ではとうてい買うことはできないし、僕の定期貯金額をもってしても、二斤は買えないだろう。棚にはパンの入った袋が残っている。あと三十分で廃棄処分だ。
時間になった。看板のネオンが消え、扉とカーテンが閉まる。僕は、舗道に腹ばいになり、床とカーテンの隙間から店内を監視する。女の子たちがパンを床に敷き詰めて、裸足で踏み均し始めた。始めは三拍子、次第に八分の六拍子が加わる。その振動が舗道に伝わり、レンガがが浮き始める。
女の子たちの笑い声をBGMに、僕はその固有振動数の算出を開始する。
その他
公開:18/12/22 16:49
星新一さんのようにかっちりと書く素養に乏しく、
川端康成さんの「掌の小説」のように書ければと思うので、
ショートショートとはズレているのかもしれないです。
オチ、どんでん返し、胸のすく結末。はありません。
400文字、おつきあいいただければ幸いです。
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