重力のある自己暗示

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物心のついた頃から、僕は言葉の重みを感じていた。と言っても、全ての人のものを感じるのではない。自分の言葉の重みを感じるのだ。ふざけたことは重みがないほどに軽く、深いことや強い自己暗示ほど、重くなる。本当に文字が体の上に乗ってきているように、体が重くなるのだ。
そのため、僕は難しいことや深いことを考えるのが酷く苦手だ。嫌いだと言っても構わない。また、重要な任務をまか

さて、僕は明日、大事な用がある。
「明日は、絶対に、早く起きるぞ。絶対にだ」
誰に向かってともなく、そう宣言して眠りについた。
目を覚ました。ずんと重さが体にのしかかる。昨日の言葉だ。時計を確認する。まだ、目覚ましも鳴っていない。
しかしながら、重い。体が動かない。
早く起きれても、これじゃあ意味ないよ。
SF
公開:18/12/23 17:40

彩見 唯

日本語、特に言葉遊びが好きです。
twitterでは「りーまーむ (@Cogito_live)」というアカウントで短歌を詠んでいます!

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