クラブ・クラブ

世界の大富豪が集まる秘密クラブ。
その名はクラブ・クラブ。
名前の通り、このクラブに参加できるのは、金持ちガニだけで、様々なテーマで会合が行われている。

議長ガニが手を叩いて言った。
「はい、皆さん、おしずカニ。」
富豪ガニたちは、おしゃべりをやめた。
「発言は順番に」
富豪ガニたちはうなづく。
「まズワイからや」
と言ったのは、ズワイガニ。
「ワイらのカニの数を調べてみた。ひそカニ」
ズワイガニは、グラフを見せた。
「クラブ・グラフじゃ。
この通り、ワイらは少しずつ数が減ってるのじゃ。ゆるやカニ」
「したらば数年後には絶滅するカニ？」
タラバガニが言う。
「確カニ」
他の富豪ガニも同意する。
「どうしたらいいカニ？」
議長ガニは言った。
「とにかく、何らかの手を打とう」
さらに続けた。
「大事なのは、一歩ずつでも前へ進んでゆくことだ」
「それは無理だ。ワシら横歩きしか出来んのじゃから」