包想紙

もうすぐ、クリスマスがやって来る。
彼女への、クリスマスプレゼントは何にしようか？そんな気持ちで、いつもよりどこか華やかな街を歩く。
すると、可愛らしいマフラーが目に留まった。これにしよう。

「ラッピングをお願いします」
「かしこまりました。本日、クリスマス限定の“包想紙”のご用意ができますが、どうなさいますか？こちらは、“プレゼントと共に想いも包む”というステキなものでございます」
包想紙で…という僕に、店員さんは“包想紙”で、マフラーを包み始めた。最後にリボンを…という段階で、店員さんは言った。
「大切な人へ、伝えたい“想い”を込めて、最後の仕上げをお願い致します。“包想紙”に触れながら…」


クリスマスの夜。
プレゼントを差し出す僕と、それを受け取る君の影。
君は、僕の目を見つめて言った。

「たくさん、大好きが伝わってきたよ。ありがとう。私も大好き！！」