寒冷地弁当

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「寒冷地弁当いかがっすか~」
ここは南国。そんな中、日に焼けていない真っ白な肌を出した青年が弁当を売っていた。コンビニで売っているような弁当ではなく、ちゃんとした弁当箱になっている。ちょうど腹も減っていたので、ひとつ買ってみる事にした。
「兄ちゃん、ひとつ」
「あざっす!」
「中身、何?」
「開けてからのお楽しみ!」
弁当箱はズシリと思い。ワクワクしながら蓋を開けると、中にはウニやイクラなどがギッシリ詰まっていた。
「こりゃ凄い」
弁当箱は二重底になっており、一段目を上げると、下段には俵おにぎりが並んで……いや、これは。
「乾電池?」
そう、乾電池が並んでいた。目を点にしていると「ウニやイクラを冷やすためっす」と兄ちゃんが言った。
なるほど。この弁当箱そのものが保冷庫の役目を果たしているのか。
「てか、米は?」
「ないっす」
寒冷地弁当ならぬ乾電池弁当、米はなし。米(まい)ったな、こりゃ。
その他
公開:18/12/19 23:25
140字小説 リライト

壬生乃サル

まったり。

2022年…3本
2021年…12本
2020年…63本
2019年…219本
2018年…320本 (5/13~)

壬生乃サル(MiBU NO SARU)
Twitter(@saru_of_32)

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