11
13
ひっひっひ。楽しいなぁ。
早朝四時。最初は親切で始めた声かけだったけど、どうやらたいへん迷惑だと知ってからはよけいに楽しくなっちゃって、もうやめられない。あたしの日課だ。
ひっひっひ。いたいた。いつもの黄色いタクシー。懲りないねぇ、あの爺さん。どこで寝てたって見つけちゃう。
コンコン。
「おはようございます。大丈夫ですか?」
「あぁ、ご乗車ですか? どうぞ」
「いえ、最近暑かったり寒かったりでしょ? 具合悪くするお年寄りが多いっていうからね。心配でお声かけたんですよ」
「あぁ、そうですか。ただの休憩ですから」
「そうですか。よかった。お気をつけて」
ひっひっひ。あの嫌そうな顔。ひっひ。笑っちゃう。
「ったく。飽きないねぇ、あの婆さんも」
時計を見ると、一昨日よりも七分早い目覚ましだった。婆さんの散歩コースを想像してみて、なんとなく吹き出す。次は向こうの公園で寝ててみようか。
早朝四時。最初は親切で始めた声かけだったけど、どうやらたいへん迷惑だと知ってからはよけいに楽しくなっちゃって、もうやめられない。あたしの日課だ。
ひっひっひ。いたいた。いつもの黄色いタクシー。懲りないねぇ、あの爺さん。どこで寝てたって見つけちゃう。
コンコン。
「おはようございます。大丈夫ですか?」
「あぁ、ご乗車ですか? どうぞ」
「いえ、最近暑かったり寒かったりでしょ? 具合悪くするお年寄りが多いっていうからね。心配でお声かけたんですよ」
「あぁ、そうですか。ただの休憩ですから」
「そうですか。よかった。お気をつけて」
ひっひっひ。あの嫌そうな顔。ひっひ。笑っちゃう。
「ったく。飽きないねぇ、あの婆さんも」
時計を見ると、一昨日よりも七分早い目覚ましだった。婆さんの散歩コースを想像してみて、なんとなく吹き出す。次は向こうの公園で寝ててみようか。
恋愛
公開:18/12/19 22:26
更新:19/02/18 12:42
更新:19/02/18 12:42
地べたの雲
書き手さま読み手さま、私の名前が読めない皆さま。交流大歓迎です!
https://twitter.com/1o1o1298
ログインするとコメントを投稿できます