ドッペルゲンガー
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自宅のソファーで年賀状を読む。世界に散らばるドッペルゲンガーからだ。
可能性の扉。
何らか選択を迫られたときに現れる扉。その扉から、選択されなかった自分がドッペルゲンガーとして現れる。彼らはもう一人の自分として、違う生き方を見つけて暮らしている。
理系を選択した俺。
憧れの先輩に告白することを選択した俺。
合コンに参加しなかった俺。
結婚より仕事を選んだ俺。
彼らを見る度、今の自分と比べることも多かった。その都度疎ましく思い、殺したくなることもあった。
しかし……
「お父さん、お茶飲む?」
家族ができてから、優先順位は代わり、どんな選択をした自分たちも誇らしく応援する気持ちになった。やはり、家族は素晴らしい。
「お父さん……」
「なんだい? もうお年玉あげただろ?」
「実は……会って欲しい人がいるんだけど」
目の前に扉が現れた。
俺は扉の前に立つと鍵をかけた。
可能性の扉。
何らか選択を迫られたときに現れる扉。その扉から、選択されなかった自分がドッペルゲンガーとして現れる。彼らはもう一人の自分として、違う生き方を見つけて暮らしている。
理系を選択した俺。
憧れの先輩に告白することを選択した俺。
合コンに参加しなかった俺。
結婚より仕事を選んだ俺。
彼らを見る度、今の自分と比べることも多かった。その都度疎ましく思い、殺したくなることもあった。
しかし……
「お父さん、お茶飲む?」
家族ができてから、優先順位は代わり、どんな選択をした自分たちも誇らしく応援する気持ちになった。やはり、家族は素晴らしい。
「お父さん……」
「なんだい? もうお年玉あげただろ?」
「実は……会って欲しい人がいるんだけど」
目の前に扉が現れた。
俺は扉の前に立つと鍵をかけた。
SF
公開:18/12/18 23:59
マイペースに書いてきます。
感想いただけると嬉しいです。
100 サクラ
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