0
2

私は、遠い向こうの夕影に消えて行く彼を追い掛けて、馳せる思い止まらせることが出来なかった。

私はただその場に佇んで、顔を涙で濡らした。掌は涙でいっぱいになり、塞きとめられなくなった。

見る見るうちに、彼の影はぼんやりと浮かぶ夕日に溶け込んだ。

その夕日は、私が彼と出逢う前に見ていた景色と全く同じだった。
恋愛
公開:18/12/15 21:37

神代博志( グスク )









 

コメントはありません

コメント投稿フォーム

違反報告連絡フォーム


お名前

違反の内容