夢のなかで
8
9
私は知らない町をひとり歩いていた。色んなところを当てもなく歩いた。のんびりと歩く道は、目新しく、とても楽しかった。
けど、急な上り坂を目にしてどっと疲れが出てしまった。空は曇り空。もうやだよ、疲れたよ…と半ば泣きそうになりながら俯いた時、クラクションが鳴り響いた。
そこには一台のタクシー。後部座席のドアが開き、「s、早く乗りな」と亡くなったはずのじーちゃんの声。私は泣きながらタクシーに駆け込んだ。
30分程走るとタクシーは止まった。
じーちゃんは「大丈夫。ここからはちゃんと自分で歩くんだよ」と言うと、私の背中を押した。
「さぁ、行っておいで。大丈夫。じーちゃん、sが辛かったらまたsのところに行くからね」
素敵な夢から覚めた8月の朝。
カーテンを開け、朝日が輝く空に向かって言う。
「じーちゃん。私、今日で20歳になったの。頑張るから、ちゃんと見ててよね!」
けど、急な上り坂を目にしてどっと疲れが出てしまった。空は曇り空。もうやだよ、疲れたよ…と半ば泣きそうになりながら俯いた時、クラクションが鳴り響いた。
そこには一台のタクシー。後部座席のドアが開き、「s、早く乗りな」と亡くなったはずのじーちゃんの声。私は泣きながらタクシーに駆け込んだ。
30分程走るとタクシーは止まった。
じーちゃんは「大丈夫。ここからはちゃんと自分で歩くんだよ」と言うと、私の背中を押した。
「さぁ、行っておいで。大丈夫。じーちゃん、sが辛かったらまたsのところに行くからね」
素敵な夢から覚めた8月の朝。
カーテンを開け、朝日が輝く空に向かって言う。
「じーちゃん。私、今日で20歳になったの。頑張るから、ちゃんと見ててよね!」
その他
公開:18/12/14 23:43
更新:19/12/31 14:31
更新:19/12/31 14:31
夢のなか
大好きなじーちゃん
ショートショートコンテスト節目
書くこと、読むことが大好きな社会人3年生。
青空に浮かぶ白い雲のように、のんびり紡いでいます。
・プチコン「新生活」 優秀賞『また、ふたりで』
・ショートショートコンテスト「節目」 入賞『涯灯』
note https://note.com/sumire_ssg
ログインするとコメントを投稿できます