髭のアリ

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グンタイアリが群がってるみたいな髭だな。

急に口を開いたかと思えば、友人はそんなことを言い出した。

「グンタイアリ?」
「そう、蟻だよ。甘いものに群がったりする」
「何で普通の蟻じゃなくて、そのグンタイアリなの」
僕は顎の髭をボリボリしながら聞いた。

「いや、何となくかな」
「何となく」
「うん」

その夜夢を見た。
髭が急に動き出して、蟻に変身する。その蟻たちが僕を食べるという夢だ。

目が覚める。何ということだ。
友人に言われてから、変な夢を見てしまった。
今の夢が正夢なら、僕は髭に食べられてしまうかもしれない。

やられる前にやってやる。
僕は顎にある髭をすっかり剃り落としてから、調理することにした。

そうだ。天ぷらにしてやろう。
かき揚げを作るのと同じ要領で揚げていく。

完成だ。よし、これでいい。
いただきます。

「って所で目が覚めたんだけど」

「知らんがな」
その他
公開:18/12/14 21:47

たけなが


たくさん物語が作れるよう、精進します。
よろしくお願いします!

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