2
5
「月の裏側なんてないかもしれないじゃない?」
突然君がそう言った。
僕は驚いて、月の裏側が見えない仕組みを分かりやすく説明した。
それから君は少し怒っている。
「あなたは月の裏側を見たことがないでしょう?」
「でも観測衛星が月を裏側から撮った写真があるんだ。みるかい?」
「だから、そういうことじゃないの」
僕が正しいことを言えばいうほど彼女はムキになった。
「もしや、自分が見てる方を表側と呼ぶ利己的な精神について話している?それだったら悪かった。球体だから確かに裏も表もないよな」
「もういいわ」
それから彼女は今日までの30年間一切その話をしなかった。
僕が定年を迎えた今日、彼女は思い出したようにいった。
「そうだね、どうなってるんだろうね。」
あの時ね、こういって欲しかったの。そしてあなたとたくさん話をしたかった。それだけだったのよ。
突然君がそう言った。
僕は驚いて、月の裏側が見えない仕組みを分かりやすく説明した。
それから君は少し怒っている。
「あなたは月の裏側を見たことがないでしょう?」
「でも観測衛星が月を裏側から撮った写真があるんだ。みるかい?」
「だから、そういうことじゃないの」
僕が正しいことを言えばいうほど彼女はムキになった。
「もしや、自分が見てる方を表側と呼ぶ利己的な精神について話している?それだったら悪かった。球体だから確かに裏も表もないよな」
「もういいわ」
それから彼女は今日までの30年間一切その話をしなかった。
僕が定年を迎えた今日、彼女は思い出したようにいった。
「そうだね、どうなってるんだろうね。」
あの時ね、こういって欲しかったの。そしてあなたとたくさん話をしたかった。それだけだったのよ。
恋愛
公開:18/12/14 00:00
更新:18/12/14 00:50
更新:18/12/14 00:50
ゆるゆると書いてます^^自分で読んでおもしろいと思うような文章が書きたいです!よろしくお願いします!
ログインするとコメントを投稿できます