旅は道連れ世は情け
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「最後の秘境ってご存知ですか」
旅の途中で出会った女性の質問に「ギアナ高地ですか」と返すと、彼女は微笑みながら否定する。その可憐な微笑みに心躍る。
「いいえ、行った人は多いはずなのですが、旅行サイト等に情報が無いんです」
「へえ、それは興味深いですね」
「1人で行くのは心細くて、よければ一緒に行きませんか」
思わぬ申し出に内心喜びつつも、平静を装い快諾する。
連絡先を交換し、幾度のやり取りを経て旅行当日、集合場所である彼女の家の呼鈴を鳴らす。
「いらっしゃい、準備出来ているので上がって下さい」
準備出来ているのに何故家へと思ったが、折角なのでお邪魔すると、テーブル上に睡眠薬と練炭があり、窓枠は目張りされていた。
「これって……」
「では行きましょう!死出の旅へ」
明るく言い放つ彼女の可憐な微笑みに背筋が冷たくなる。
「旅は道連れと言うでしょう」
「世は情けとも言うでしょう、どうかお情けを」
旅の途中で出会った女性の質問に「ギアナ高地ですか」と返すと、彼女は微笑みながら否定する。その可憐な微笑みに心躍る。
「いいえ、行った人は多いはずなのですが、旅行サイト等に情報が無いんです」
「へえ、それは興味深いですね」
「1人で行くのは心細くて、よければ一緒に行きませんか」
思わぬ申し出に内心喜びつつも、平静を装い快諾する。
連絡先を交換し、幾度のやり取りを経て旅行当日、集合場所である彼女の家の呼鈴を鳴らす。
「いらっしゃい、準備出来ているので上がって下さい」
準備出来ているのに何故家へと思ったが、折角なのでお邪魔すると、テーブル上に睡眠薬と練炭があり、窓枠は目張りされていた。
「これって……」
「では行きましょう!死出の旅へ」
明るく言い放つ彼女の可憐な微笑みに背筋が冷たくなる。
「旅は道連れと言うでしょう」
「世は情けとも言うでしょう、どうかお情けを」
その他
公開:18/12/13 19:41
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