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真っ暗な空から
真っ白なつぶてがはらはらと
はらはらは少しずつ気持ちを膨らませるかのように
ぱらぱらぽたぽたと
地上に降り積もる
早起きをして
まだ誰も踏んでない新雪を
ぎゅっぎゅっと、踏み締めて
あの子の家の前に辿り着く
今朝も僕を見かけたら笑ってくれるかな?
いつもの時間になった。
眠い目をこすり、ママのフリースを肩からかけ玄関を開けた彼女は、
ブドウ色の空と霧になる吐息を眺めながらポストの新聞を取り、それから直ぐにこちらを見た。
「もう来てたのね。今朝も早いね」
いつもと変わらずそう話しかけてくれた後、
一旦キッチンに戻り、人肌に温めたミルクの皿を持ってまた出てきてくれた。
僕は少しずつ色付く空と、紅潮する彼女の頬を横目にゆっくりとそれを飲む。
「「おはよう!今日も元気に過ごそうね」」
彼女は僕の頭を撫で、僕は彼女をラムネ色の瞳で見上げ
心のなかで確かな挨拶を交わす──。
真っ白なつぶてがはらはらと
はらはらは少しずつ気持ちを膨らませるかのように
ぱらぱらぽたぽたと
地上に降り積もる
早起きをして
まだ誰も踏んでない新雪を
ぎゅっぎゅっと、踏み締めて
あの子の家の前に辿り着く
今朝も僕を見かけたら笑ってくれるかな?
いつもの時間になった。
眠い目をこすり、ママのフリースを肩からかけ玄関を開けた彼女は、
ブドウ色の空と霧になる吐息を眺めながらポストの新聞を取り、それから直ぐにこちらを見た。
「もう来てたのね。今朝も早いね」
いつもと変わらずそう話しかけてくれた後、
一旦キッチンに戻り、人肌に温めたミルクの皿を持ってまた出てきてくれた。
僕は少しずつ色付く空と、紅潮する彼女の頬を横目にゆっくりとそれを飲む。
「「おはよう!今日も元気に過ごそうね」」
彼女は僕の頭を撫で、僕は彼女をラムネ色の瞳で見上げ
心のなかで確かな挨拶を交わす──。
ファンタジー
公開:18/12/11 01:03
更新:20/11/09 12:58
更新:20/11/09 12:58
日本語が好き♡
18歳の頃から時々文章を書いています。
短い物語が好きです。
どれかひとつでも誰かの心に届きます様に☆
感想はいつでもお待ちしています!
宜しくお願い致します。
こちらでは2018年5月から書き始めて、2020年11月の時点で300作になりました。
これからもゆっくりですが、コツコツと書いていきたいと思います(*^^*)
2019年 プチコン新生活優秀賞受賞
2020年 DJ MARUKOME読めるカレー大賞特別賞受賞
2021年 ベルモニー縁コンテスト 入選
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