かき氷

夏、駄菓子屋のかき氷機の前には「イチゴ」や「メロン」と言ったシロップのラベルが置かれてある。
その中で一つ、気になるものを見つけた。
「ブルーハワイ」と「マンゴー」の間に「煮凝り」と書かれたボトルが置いてある。
煮凝り…何の？
ニオイでは分からない。食べてみても味でも分からない。
ただ、マズくはないから不思議だ。
でも決して美味くはない。
これは…何なんだろう？
気になった僕は思い切って店主に聞いてみた。
「こいつかい？こいつは謎の煮凝りだよ」
謎の煮凝り？
「そう、こいつを氷にかけることで『謎かけ』ってな。坊主、自信があるならこいつに挑戦してみないか？」
そこには『煮凝りの材料・全て当てた者に百万円！』と書かれたポスターが貼ってあった。
「ああ、ちなみに解答用紙は１枚百円ね。１回使いきりで１１枚セットなら千円とお得だよ」
ああ、通りでこの店、やけに大人がやってきて繁盛するはずだ。