147. ──Albireo──

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冷たい風が少しやわらいだ休日に
久しぶりにバイク走らせ一人海を見に来たよ
いつもグレーだった冬の海の色は
久しぶりの晴天で今日は青く見える

二人でよく来たあの頃の色に
とても似ているから
心の隅にしまってもう忘れかけていた想い出たちが

蘇ってきてしまうよ

あの頃の二人は何もかも理解しあってるつもりでいたね

信用は誰にして誰からされるべきなのかな?
そして俺達はどうだったんだろう?

重なって見えるAlbireoのように
隣にいるようで
実際の二人の距離は
随分と離れていたのかもしれないね

あの頃肩寄せて眺めた海は
もうどこにも繋がっていない

流星を見て永遠を感じていた俺たち
それが刹那だとは気付かないままで

ふと顔を上げれば夕闇が近づき
星は再び瞬きはじめる

冬空にまた願いを叶えたいと
流星(なみだ)が零れ落ちていく──。


*Albireo-白鳥座のくちばし部分の二連星
恋愛
公開:18/12/05 23:56
更新:22/12/14 22:33

ことのは もも。( 日本 関東 )

日本語が好き♡
18歳の頃から時々文章を書いています。
短い物語が好きです。
どれかひとつでも誰かの心に届きます様に☆
感想はいつでもお待ちしています!
宜しくお願い致します。

こちらでは2018年5月から書き始めて、2020年11月の時点で300作になりました。
これからもゆっくりですが、コツコツと書いていきたいと思います(*^^*)

2019年 プチコン新生活優秀賞受賞
2020年 DJ MARUKOME読めるカレー大賞特別賞受賞
2021年 ベルモニー縁コンテスト 入選

 

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