海と舟
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私は浜辺を背にし、一歩一歩遠い海原へと進んでいき、身体を海へと沈めていく。
もう昨日へは戻らないとそう心に決めて・・・
時間を忘れて、海を掻き分け進んでいく。
腕に巻き付けた腕時計の針はとうの昔に壊れていて、すでに時が乱れていた。
身体が冷たい。
夜の海は冷凍庫の中よりも冷たい。
私の遠い彼方では、静寂な空に黒い太陽が浮かんでいた。
怪しげな光を放ち、輪郭を隠していた。
私の横を小さな舟が横切った。
三角の木箱には船主と一人の南京錠をはめた乗客が乗っていた。
「乗っていくかい?」
船主はオールで漕ぐのをやめて、私にきいた。
私ははっとする。
どうして私はここにいるのだろうか・・・
なぜ、手持ち無沙汰な地平線を追いかけていたのだろうか・・・
私が言葉を発しないでいると、その船主は再び舟を漕いだ。
この海はいつまでも暗く、誰の目にも映らない。
もう昨日へは戻らないとそう心に決めて・・・
時間を忘れて、海を掻き分け進んでいく。
腕に巻き付けた腕時計の針はとうの昔に壊れていて、すでに時が乱れていた。
身体が冷たい。
夜の海は冷凍庫の中よりも冷たい。
私の遠い彼方では、静寂な空に黒い太陽が浮かんでいた。
怪しげな光を放ち、輪郭を隠していた。
私の横を小さな舟が横切った。
三角の木箱には船主と一人の南京錠をはめた乗客が乗っていた。
「乗っていくかい?」
船主はオールで漕ぐのをやめて、私にきいた。
私ははっとする。
どうして私はここにいるのだろうか・・・
なぜ、手持ち無沙汰な地平線を追いかけていたのだろうか・・・
私が言葉を発しないでいると、その船主は再び舟を漕いだ。
この海はいつまでも暗く、誰の目にも映らない。
ミステリー・推理
公開:18/12/05 23:18
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