パラレルシンデレラ
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十二時になり、魔法の解けるシンデレラは王子のもとから駆け出しました。
その時、王子が握っていたシンデレラの手から、シルクの手袋が抜けてしまったのです。
王子は手袋を握りしめてシンデレラを追いましたが、見失ってしまいました。
後日、シンデレラの家に、家臣を引き連れた王子が現れました。
「このシルクの手袋を着けていただけないだろうか」
シンデレラの姉たちは次々とはめ、王子と握手しましたが、王子は静かに首を振るばかり。
そして最後にシンデレラも手袋をはめ、恐る恐る王子と握手しました。
王子は小さく頷くと、シンデレラに微笑みかけます。
「間違いありません。手袋越しに感じる、赤切れがさついた手は貴族にはないもの。庶民の家々も回って来ましたが、私の手が覚えているこの感触こそ探し求めていたものです。私はこの手をもう離しません」
シンデレラは力強く抱き寄せられ、王子と結ばれたのでした。
その時、王子が握っていたシンデレラの手から、シルクの手袋が抜けてしまったのです。
王子は手袋を握りしめてシンデレラを追いましたが、見失ってしまいました。
後日、シンデレラの家に、家臣を引き連れた王子が現れました。
「このシルクの手袋を着けていただけないだろうか」
シンデレラの姉たちは次々とはめ、王子と握手しましたが、王子は静かに首を振るばかり。
そして最後にシンデレラも手袋をはめ、恐る恐る王子と握手しました。
王子は小さく頷くと、シンデレラに微笑みかけます。
「間違いありません。手袋越しに感じる、赤切れがさついた手は貴族にはないもの。庶民の家々も回って来ましたが、私の手が覚えているこの感触こそ探し求めていたものです。私はこの手をもう離しません」
シンデレラは力強く抱き寄せられ、王子と結ばれたのでした。
ファンタジー
公開:18/12/05 17:55
童話
昔話
メルヘン
シンデレラ
短編の執筆をライフワークとしています。
主に幻想的な作風で、童話寄りの、日常に潜む不思議を紡いでいます。
また、そう言った作品を使って豆本も製作。
普段は超短編というオチがふわっとした作品を書いているので、はっきりとオチの付けるショートショートは勝手が違うものですね(^^;
よろしくお願いします(^^)
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