最高の一日

中国のとある村に最高と言う名前の少年がいました。
彼の自慢は体が柔らかい事です。
どんな狭い場所にも入ることが出来ます。
ある朝、最高が道を歩いていると家の壁と壁の間に小銭が数枚落ちているのを発見しました。
どうやらどこかの誰かが財布からうっかり落としたのでしょう。まあ、例え、気付いても手が届かなかったでしょうが・・・。
最高はこれは占めたと思いました。
私ならあんなのお茶の子さいさいだぜ
最高は体をよじらせ、奥の方へゆっくりゆっくりと壁を蟹歩きで進みます。
ほら、簡単だった。
小銭を拾った最高は笑みを零しました。
ですが問題はそれからです。
元来た道を帰ろうと体の向きを変えた時に頭を壁と壁の間に挟んでしまいました。
焦った最高は必死になんとか抜け出そうとします。
ですが、体を動かすたびに頭に激痛が走ります。
イタタタ。誰かいませんか。私を助けて下さい。
最高の救出は丸一日かかりました。