甘い絵画

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ここは、我々のアジトの最上階。今、俺と兄貴は大きな柱の裏にいる。世にも珍しい「甘い絵画」を守るため、地元警察との抗争中だ。

「おい!貴様ら!」

ドスの利いた声が響く。兄貴は静かに目を瞑り、両手をあげて柱から飛び出す。俺も絵画を抱え、柱の前に出た。

「わかった。降参だ。しかし、この絵画を押収したところで何になる?」
「その絵画は人の心を穏やかにする砂糖でできている。それを世界の首脳たちに食べされることができれば」

警官は自信に満ちた表情を湛えながら帽子を取ると、額の傷を見せた。伝説の画家、ナカタニ。こんなところで警官になっていたとは。

「その絵を取り戻すため、俺はこの異国の地で警官になった。さあ、返してもらおう。」

俺は、ナカタニに甘い絵画を手渡した。彼は手早く絵画を受け取ると、軽い身のこなしで一瞬にして姿を消した。ジャパニーズニンジャ。彼の異名を、今更ながら思い出した。
ミステリー・推理
公開:18/12/01 20:58

すちふくろう( 茨城 )

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