三人のアルバイト学生 名探偵の先生と助手のハチ

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依頼人は、先生が常連の喫茶店の店長だそうです。
お客さんの忘れ物の定期入れから写真が抜き取られたといいます。
開店の少し前で客はおらず、バイトが三人いただけだが、ずっと全員一緒に控室にいたとアリバイを主張している模様。
「状況を整理しますね、最初に厨房担当の健司君、その後、フロア担当の明君と薫君が連れだって来たのと入れ替わりで、店長は入口前を掃除しに出て、そして、戻ったら写真が無くなっていたのですね」
「ええ」
「どんな写真ですか?」
「ポイントを貯めた方に贈る従業員の写真でした」
ほっほう。
「他に出入りできる場所は?」
「ありません、裏口も窓も施錠されていました」
さてと。
「最後は先生に質問です」
「さぞ制服の可愛いメイドさんがいるのでしょうね?」
「どうかしましたか、ずっと黙って、おや汗が酷いですよ、先生」
「もう誰をかばっての偽証かわかっていますよね?」
動機は言わぬが仏ですね。
ミステリー・推理
公開:19/02/19 20:03
更新:19/02/22 21:51
シリーズ5本目 タイトルはホームズより 『三人の学生』から 主人公の名探偵が一言も話さない 他に類を見ない画期的な推理小説

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