未送信メール
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未送信メールがついに百件溜まってしまった。書いては保存を繰り返して、結局遅れず仕舞いとなったメールの数々。
やはり告白は直接会ってするべきだと何度も言い訳をした結果がこれだ。そのくせ直接会って告白する勇気もないのだから、自分で自分が嫌になる。
「何してるの?」
「うわぁ!?勝手に人の携帯覗くなよ!」
突然携帯を覗き込んできたのは、幼なじみのみゆきだ。長い黒髪を揺らしながら、「そんなに怒らなくても」と膨れている。
「だってずっと携帯見てるから。もしかして、まだ言えてないの?」
「うるさいな。関係ないだろ」
「もう直接言っちゃえばいいのに」
「お前は奴の恐ろしさを知らないからそんなことが言えるんだ!」
未送信BOXに溜まりに溜まった百件。
姉のお気に入りのマグカップを割ってしまったことに対する謝罪文は、未だ送られることはない。
あの恐ろしい姉に罪を告白するには、並大抵の勇気じゃ足りないのだ。
やはり告白は直接会ってするべきだと何度も言い訳をした結果がこれだ。そのくせ直接会って告白する勇気もないのだから、自分で自分が嫌になる。
「何してるの?」
「うわぁ!?勝手に人の携帯覗くなよ!」
突然携帯を覗き込んできたのは、幼なじみのみゆきだ。長い黒髪を揺らしながら、「そんなに怒らなくても」と膨れている。
「だってずっと携帯見てるから。もしかして、まだ言えてないの?」
「うるさいな。関係ないだろ」
「もう直接言っちゃえばいいのに」
「お前は奴の恐ろしさを知らないからそんなことが言えるんだ!」
未送信BOXに溜まりに溜まった百件。
姉のお気に入りのマグカップを割ってしまったことに対する謝罪文は、未だ送られることはない。
あの恐ろしい姉に罪を告白するには、並大抵の勇気じゃ足りないのだ。
青春
公開:19/02/19 13:18
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