何をするか分かったものじゃない白衣

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この白衣を購入してからというもの、私の仕事はものすごく捗っている。
『メス!』
私が頭に思い浮かべただけで、白衣は私にメスを渡してくれる。
『汗!』
私が頭に思い浮かべただけで、白衣は私の汗を拭いてくれる。
『いやー、良い白衣を買ったなあ』
そう思ったら、白衣は私の頭をかいた。
『おいおい、自分の頭をかけよ。いや、白衣に頭はないか』
自分にツッコミを入れたつもりが、白衣からニョキニョキと頭が生えてきた。
白衣から出てきた頭には、目、鼻、口が付いていて、人間のそれと変わらない。
ギョロギョロとした双眸が、私を見つめた。
私は良いことを思いついた。
私が思いついたことを、白衣はすぐに実行した。
すなわち、白衣は自らの顔のパーツをバラバラにしたのだ。
新鮮な角膜、皮膚、血液……。
これで多くの命を救うことができる。
いやー儲かって仕方無いね。天国だ。
私がそう思うや否や、白衣は私の心臓を貫いた。
ホラー
公開:19/02/19 02:30
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undoodnu( カントー地方 )

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