査定
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次の人どうぞ、とやや明るめの声で窓口に通された。高齢化が進んでいるせいか窓口の待機列もかなり長いものになっている。
死んだ人間は生前の行いを査定される。そして今、その列に並んでいるのである。
「澤丸さん、ですね。そうですか…お若いのにねえ。」
センターの職員が何やら紙を見ながらこちらの顔をチラチラ伺ってくる。死ぬのが初めてだから分からないが…履歴書的なものだろうか。
「10代の時に何度もカンニングをしていますね、まあ、これくらいは若気の至りで誰でもやりますよ。でもねえ…。」
独りよがりで職員が頷く。
「殺人をして挙句に死刑でしょ?最早、査定の仕様がありませんよ。…次はこれね、これでいいでしょ。」
勢いよくiPadのようなものを渡された。そこには大きなノミの写真。なんだこれは。
「次の生体では良い行いをしてくださいね。生まれ変わりすら出来なくなりますよ。」
では、次の方 どうぞ。
死んだ人間は生前の行いを査定される。そして今、その列に並んでいるのである。
「澤丸さん、ですね。そうですか…お若いのにねえ。」
センターの職員が何やら紙を見ながらこちらの顔をチラチラ伺ってくる。死ぬのが初めてだから分からないが…履歴書的なものだろうか。
「10代の時に何度もカンニングをしていますね、まあ、これくらいは若気の至りで誰でもやりますよ。でもねえ…。」
独りよがりで職員が頷く。
「殺人をして挙句に死刑でしょ?最早、査定の仕様がありませんよ。…次はこれね、これでいいでしょ。」
勢いよくiPadのようなものを渡された。そこには大きなノミの写真。なんだこれは。
「次の生体では良い行いをしてくださいね。生まれ変わりすら出来なくなりますよ。」
では、次の方 どうぞ。
その他
公開:19/02/16 18:46
生まれ変わり
転生
田丸さんと橘ケンチさんのショートショートのイベントで感化されて始めました。初心者ですのでお手柔らかにどうぞ。
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