仕送りロンダリング

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その日、実家から仕送りが届いた。
『家で使わなくなったので送ります』
同梱された母さんの手紙にはそう書かれていた。

「親父」
「……勉強、頑張ってるか」
どうやら、箱詰めされたことは触れないでほしいらしい。

翌日も実家から荷物が届いた。中には昨年から引きこもっている兄貴がいた。

『よかったら使ってください』
手紙にはそう書いてあった。

二人は意外にも家事を手伝ってくれた。しかし、荷物に入っていた求人雑誌は部屋の片隅に追いやられ、次第に埃を被っていった。

やがて、俺は就職先が決まり、部屋を引き払うことになった。荷造りを済ませ、引っ越し業者との打ち合わせを終えて部屋に戻ると段ボール箱が2つと、そばに手紙が置いてあった。

『新生活が楽しみです』

翌日の朝、業者が来る前に段ボールをコンビニに運んだ。

「配送ですね。お支払いは?」
「着払いで」
送り状の宛先には、実家の住所を書いた。
ファンタジー
公開:19/02/15 10:08
更新:19/03/20 10:07

イチフジ( 地球 )

マイペースに書いてきます。
感想いただけると嬉しいです。

とりあえず、100話と、お気に入りにはいる作品を作ることを目標にする

78 蟹座

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