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どうしようもない遣る瀬無さに支配されて野の隅にひっそりと咲く小さな花のように立ち尽くしていた。

誰か誰か誰でもいいから気づいてと願いながらも誰も誰も誰だとしても気づかないでと思う。

矛盾した気持ちは小さなこの身では抱えきれずふらりと風に揺れるように崩れゆく。

春もまだ来ぬ冬の終わりに。
その他
公開:19/02/14 08:26

きざはしと同一人物。
140字小説を書きます。

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