北風とチョコレート

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北風は自前で家を作る事にしました
けれども、材料となるセメントが近くにありません
そこで北風は代用品としてチョコレートを使うことにしました
「ふう~、やっと型枠が完成したぞ。後はチョコを流し込めば完成だ」
北風は熱したチョコレートを型枠にドボドボと流し込みました
そして、北風は今か今かとチョコが冷えて固まるのを型枠の前でじっと待ちました
「まだかな、まだかな。僕のマイホーム。早くしないと食べちゃうぞ」
北風は出来るだけ早く冷える様に自分の息をフーフーと吹きかけました。すると表面に徐々に霜が降り、以前よりも早く固まりました
「この方法は使えるな。もっと息を吹きかけよう。フー、フー」
そんな様子を遠くで見ていた太陽は北風の元へ近づき、こう言いました。
「北風君、なんだか大変そうだね。僕も手伝ってあげるよ」
「えっ、ちょ、ちょっと待って」
太陽はスーーと大きく息を吸い込み、ボォ~と吐きました
公開:19/02/14 21:44
更新:19/02/14 21:55

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