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シナリオ作家の堤さんは、自分が作る刑事ドラマの主人公を「カレンダー刑事」と呼ぶことに決めた。
今、そのキャラの設定をしている。
「うーん、コロンボ刑事みたいに、薄いコートを1枚、はおって...」
そこまで考えて、彼はうつらうつら、まどろんだ。
...そして、夢を見た。ある男が夢の中に出てきた。
「どうも。私、カレンダー刑事です」
「君が?」
「ええ。これからよろしくお願いしますよ」
これは夢だな、と堤さんは気づいたが、ネタも浮かばないし、しばらくコイツに付き合おうと思った。
男は言う。「貴方の考え、のぞき見したんですがね、私の衣装、コート1枚ってのはやめて下さいよ」
「衣装?」
「ええ。しかも今は2月、旧暦で『如月』。これ語源は“衣更着”です。私にももっと着せて下さいよ。しかも如月は...」
淡々としゃべり続ける男を見て、堤さんは思った。
「...オレ、面倒臭い奴を、生み出したかな..」
今、そのキャラの設定をしている。
「うーん、コロンボ刑事みたいに、薄いコートを1枚、はおって...」
そこまで考えて、彼はうつらうつら、まどろんだ。
...そして、夢を見た。ある男が夢の中に出てきた。
「どうも。私、カレンダー刑事です」
「君が?」
「ええ。これからよろしくお願いしますよ」
これは夢だな、と堤さんは気づいたが、ネタも浮かばないし、しばらくコイツに付き合おうと思った。
男は言う。「貴方の考え、のぞき見したんですがね、私の衣装、コート1枚ってのはやめて下さいよ」
「衣装?」
「ええ。しかも今は2月、旧暦で『如月』。これ語源は“衣更着”です。私にももっと着せて下さいよ。しかも如月は...」
淡々としゃべり続ける男を見て、堤さんは思った。
「...オレ、面倒臭い奴を、生み出したかな..」
ミステリー・推理
公開:19/02/09 17:19
更新:19/02/10 01:36
更新:19/02/10 01:36
刑事ドラマ
カレンダー刑事
雑貨関連の仕事をしています。こだわりの生活雑貨、インテリア小物やおもしろステーショナリー、和めるガラクタなどが好きです。
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