54字のアソート・アゲイン 2

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※第3回54字の文学賞に応募したものをいくつか詰め込んでみました。(再掲に際して改行を加えています)

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『失踪』

ある親子が行方不明になった。捜索の中で木の周りに点々と草の繁る廃学校が浮かんだが、父子はまだ見つかっていない。


『年の瀬』

一日が四十八時間になり、毎日に余裕ができた。紅白を横目に今年もあっという間だったなと、俺は六月の暦を破った。


『誤記載』

ビル型墓地の建設説明会が開かれた。会場が紛糾する中一部誤りがあったと再配布された紙を見ると、墓が基に変わっていた。


『天気予報』

絶対に外さない天気予報士が好天と報じた翌日、大雨が降った。殺到した苦情に彼は言った。
「荒天だったでしょう?」


『型』

「お前何型?」
「A」
「オレはB型」
「お前は?」
「C型。あ、呼ばれた」
『はい山田さん、タミフル出てますからね』
その他
公開:19/02/09 15:56

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