どうか

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それでもあなたはわたしを置いていくと言うのですね。

あなたの背に縋ってわたしはまるで子どものように泣き咽ぶ。

止められないと分かっているから、止めないと約束するから、お願いです。

どうか、今だけはこのままで。

あなたがこちらを向くことはない。

きっともう二度と。

蝉の声がただただ流れていた。
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公開:19/02/10 07:14

きざはしと同一人物。
140字小説を書きます。

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