真夏のクリスマスパーテー

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「メリークリスマス!」
お盆にお爺ちゃんの家へ来た私は、いきなりクラッカーを打ち鳴らされて度肝を抜かれた。
お婆ちゃんが一昨年に亡くなってから、お爺ちゃんは急激に弱った。去年から兆候があり、今年の正月にそれは確信に変わっていたけど……。
私は幼い頃からお爺ちゃんっ子で、優しくて面白いお爺ちゃんが今でも大好きだ。クリスマスには盛大にパーティーをしたものだ。
そんな私も大人になり、今では正月とお盆しかここに来ない。
「まだ夏真っ盛りよ」
「んー? そいやぁ、あんた誰だ?」
その言葉に私は頭をガツンと叩かれた。
「お爺ちゃん……」
「まぁ、ええわい。パーテーするぞ!」
いつもの満面の笑みに、私は溢れそうになる涙をグッと堪えた。
「おい……」
その時、不意に私の名前を呼ばれた。あぁ、まだ一瞬でも……。
この記憶は残らないかもしれない。でも、と私は元気いっぱい声を張り上げた。
「メリークリスマス!」
その他
公開:19/02/10 00:40
涙の繰り上げスタートクリスマス スクー

壬生乃サル

自由きままに、気の向くままに。
サルも木から落ちる・る・る~。

壬生乃サル(MIBU NO SARU)
Twitter(@saru_of_32)

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