王様と大臣6

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 とある昔のお話です。王様と大臣がいました。
「大臣よ」
「なんでしょうか?」
「我が国からは勇者が出ていない。理由がわかったんだ」
「と、言いますと?」
 王様は大きく頷き。
「我が国には伝説がない」
「で、伝説?」
「あるわけじゃん。他のお話には、竜殺しの伝説の魔剣とか。そういう武器。こういうのが必要じゃないかなって」
「伝説の武器なんか、どうやって用意するんですか?」
「今から作る。伝説の始まる終わりのない伝説!」
 それ伝説かなー? と、大臣は思いました。
「で、どんな武器を?」
「話の例えに竜殺しの魔剣だしたが、剣じゃありきたりだよなー……」
 王様はしばし考え。
「伝説の釘付きバット。これなら用意楽だろう」
「その釘付きバットで魔王をドツキまわすんですか?」
 ストローウィック城は今日も平和です。
ファンタジー
公開:19/02/06 21:03
更新:19/02/06 21:26

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