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人類は、近未来を超越し、樹木、蜥蜴のエキスを配合した不死の空気により、不死身の体を手に入れた。

しかし、それと引き換えに、人は、感情に対して鈍感な無痛となり、互いの痛みを理解出来なくなってしまった。

いわば、機械である。

人間に機械のようなチューブは取り付けられてはいないが、虚ろな目、角張った動作が、確かな証拠である。

機械となり、意志を失った人類は、生命の誕生に対して喜びを感じなくなり、日々を自動的に暮らした。

つまらなそうな表情で、黙々と作業に取りかかっては、永遠の時間を睨み付け生活を続けるのであった。

人類があれほどまでに望んでいた、不死身の体を手に入れたのに、自傷にはしるものもいた。

永遠はいらない、短くてもいいと・・・

私達はつじつまを合わせて生きている。不条理なことがあれば、目を瞑ってその場をやり過ごしたほうが良いのであろう・・・
ミステリー・推理
公開:19/02/07 21:51
更新:19/02/07 21:54

神代博志( グスク )









 

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