ふたりぼっちの惑星

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この星には僕の他にもうひとり生命体がいる。

見る度に形が変わるし、言葉も通じない。思考能力や感情があるのかもわからない。

でも、そいつと友達にならないとこの惑星から脱出できない。友情が僕の背中のブースターに火をつけて宇宙へと運んでくれるのだ。

どうやって友達になればいいのかわからないし、そもそもこんなヤツと友達になりたくない。

朝起きて惑星の手入れをし、それからそいつの様子を見に行く。毎日違う形なので、飽きることはない。だからといって親近感はわかないし、友達になれそうな気もしない。

もしかしたら僕は死ぬまでこのままかもしれない。
ファンタジー
公開:19/02/07 03:33

一田和樹( バンクーバー )

小説を書いています。
Amazon著者ページ https://t.co/ZrGUiK7HaJ 
公式サイト http://ichida-kazuki.com 
ツイッター @K_Ichida
使用している写真は全て私自身が撮影したか描いたものです。

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