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まとまった金さえあれば、せめて一千万くらいあれば、俺の人生は違った。学生のうちから投資やったりして、今ごろ億万長者だ。そしたらあいつにプロポーズだってできた。
『過去の自分に投資しよう! 過去の自分に仕送りをして、人生を洗濯しよう!』
郵便受けにチラシが入っていた。ここから金を借りると、過去の自分に振り込まれるんだそうだ。少しドキドキしながら電話をすると、もう審査は済んでるなんて言って、十年前、二十五歳の俺に一千万も貸してくれると言う。
「返済は?」
「ご心配要りません。明日には人生が書き換わってお金持ちでしょうから、倍の二千万くらい簡単に返せます」
金は振り込まれた。覚えてる。とくに無駄遣いした感覚はなかった。気づいたら無かった。夜な夜なちょっと飲み歩いてただけだ。それでも一年経たずに一千万が消えた。三十五歳の俺に、二千万の借金だけが残った。
『過去の自分に投資しよう! 過去の自分に仕送りをして、人生を洗濯しよう!』
郵便受けにチラシが入っていた。ここから金を借りると、過去の自分に振り込まれるんだそうだ。少しドキドキしながら電話をすると、もう審査は済んでるなんて言って、十年前、二十五歳の俺に一千万も貸してくれると言う。
「返済は?」
「ご心配要りません。明日には人生が書き換わってお金持ちでしょうから、倍の二千万くらい簡単に返せます」
金は振り込まれた。覚えてる。とくに無駄遣いした感覚はなかった。気づいたら無かった。夜な夜なちょっと飲み歩いてただけだ。それでも一年経たずに一千万が消えた。三十五歳の俺に、二千万の借金だけが残った。
その他
公開:19/02/05 17:59
スクー
仕送りロンダリング
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