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昔々、ある所に若い青年が住んでおりました。
ある日、青年が道を歩いていると赤い一羽の鳥が泣きながら「どうか、私を助けて下さい」と青年に懇願しました。
青年は周囲を見渡しました。
でも、罠に引っ掛かった訳ではないようです。
青年は尋ねました。
私に何をしろと言うのですか
赤い鳥は答えます。
少しで良いので寄付して下さい。
そう言うと募金箱を青年の前に差し出しました。
これは?
見ての通り、赤い羽根の募金箱です。私には夢があります。私は世界で活躍する一流のチキンレーサーになりたいのです。あなたが募金して頂ければ私の夢は現実のものになります。どうか私を世界へ羽ばたかせて下さい。
それを聞くと、青年は懐から小銭を取り出し、募金箱に投入しました。
有難うございます。このご恩は一生忘れません。
そう言うと赤い鳥は自分の体から羽をついばみ、青年に渡しました。その途端、青年の手は真っ赤に燃えてしまいました
公開:19/02/05 17:25

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